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科学の売春~後編~

2022.2.24

前編のおさらい

例えばダイエットやボディメイクのように

人間の体を変えたいと思ったとしましょう。

その時、何か新しいものを付け加えるよりも、

今あるものを減らしたり、少しだけ割合を増やす方が、

副作用が起こりにくいという方法論を紹介しました。

 

膝の痛み等を何とかしたい場合でも同じです。

お金を払って「続けることが大切な」

サプリメントを買うよりお菓子を減したり

筋肉をつけたりする方が、お金は減らないし、

サプリメントの副作用は起こらないでしょう。

 

免疫機能を高めたければ、「免疫力強化」を謳う

怪しげな商品に手を出すよりも、

免疫低下の原因になる睡眠不足を解消する方が

ずっとマシです。

しかもその取り組みはおそらくタダでできます。

おまけに頭が良くなったり、性格が良くなったりする

良い副作用もついてきます。

 

横行する科学の売春

あらゆる問題の解決法は、実はシンプルです。

まず目の前に転がっていることから始めるのです。

もちろん全てではありませんが、

出来ることから始めるということですね。

シンプルかつ極めて科学的な話です。

 

人間という複雑なシステムに何かを添加するというのは、

勧める背景に何か動機があるはずです。

皆さんの時間やお金を使わせるためかもしれません。

 

これは僕の意見ですが、科学的という言葉が、

厳密性のカケラもないプロセスで、

マーケティングの一部として使われています。

これは科学の売春とでも呼ぶべき現象です。

 

人体の複雑さを認識しよう

繰り返しますが、人間の体はものすごく複雑なので、

副作用が全くない(≠副作用の報告がない)、

今の問題を立ち所に解決する物質や方法は、

そんなに簡単に見つかるはずがありません。

薬ひとつ作るのですら、1000億円くらいのお金と

10年ほどの歳月を要してようやく販売されるのです。

 

結局地味な方法がよい

画期的な解決法に飛びつくのに比べて、

何かを減らしたり今あるものを利用するのは地味です。

しかも画期的ではないからこそ最初は手間もかかるし、

謳い文句としてはキャッチーではありません。

しかし本当に自分を変えたい人、

あるいは変えることに成功した人は

この様な地味な行動しています。

 

広告の謳い文句に騙されないようにしましょう。

 

【顧問医師】

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