肩こり解消のために何ができるか
column
- コラム
日本人の大多数を悩ましているとされる「肩こり」。
中には頭痛や吐き気を伴うほどの肩凝りに
悩まされている方もおられますし、
それによって生活の質(QOL)が低下することを考えると、
社会的な損失も大きく看過することは出来ません。
今回のコラムではそんな「肩こり」に関するお話です。
執筆:代表トレーナー
肩こりの原因
結論から申し上げますと、肩こりの原因は人それぞれです。
実はこの乱暴にも思える結論が何より大切で、
この「人それぞれ原因が違う」という事実を知っておかねば、
「対処法が人それぞれである」という真実に
たどり着く事が出来ないのです。
よく言われるのは、姿勢不良、
パソコンやスマホを触りすぎている、運動不足、
肩甲骨の動きが悪くなっている、細かい作業が多い
などといった原因で、確かにこれらは全て
肩こりを誘発する因子です。
しかし、それぞれの因子に対して
「何故?」と問いかけてみるとどうでしょう。
例えば、「何故姿勢が悪くなるのか?」
という問いに対する回答は、人それぞれ異なりますよね。
それこそスマホを触りすぎていることが
姿勢不良の原因かもしれませんし、
お仕事中の特殊な姿勢が原因かもしれません。
ですから、姿勢が悪いということに対して、
姿勢を改善する措置を取ったところで、
その「何故?」まで踏み込んでいないと、
その場しのぎの対処にしかならないのです。
身体だけに問題があるか
もう少し深堀して考えてみると、
肩こりは肩回りの筋肉が緊張状態になることで
起こるとされていますが、「何故」緊張するのでしょうか。
それは、不適切な姿勢で固まってしまっている
ということも考えられますが、
一見姿勢が良くても筋が緊張していることは良くあります。
例えば、「気を付け!」と言われたら
姿勢を正すことになったとしても、肩回りは緊張します。
私たちは様々なストレスに晒されて生活をしています。
ストレスの全てが悪者ではないのですが、
それを受け止めた反応として
筋が緊張するということが問題です。
あからさまに「気を付け!」の姿勢を
取ることはないにしても、
目上の人やお客様と話す時は緊張するでしょうし、
細かい作業をする時は緊張して然りです。
更に言うと、もしかしたらリラックスできるはずの
自宅でイライラしていたり、
移動中の満員電車で息が詰まる思いをしていたり、
最近ではコロナ禍で言いようのないストレスを受けていたりと、
心の在り様がたまたま肩こりとして
身体に現れていることも考えられます。
これは何も肩に限らず、
腰や首やその他の部位の痛みとも関連しているかもしれません。
ストレスを取り除く?
こうして考えると、やはりストレスが悪者と
思いたくなりますが、先述の通りストレスの原因に
なり得る刺激自体は悪くありません。
問題は対処がうまく出来ていないことにあります。
まさに筋トレがそうなのですが、
刺激(ストレス)がないと筋は成長しません。
骨はストレスを受けることで強くなりますし、
心だって同じことです。
受け止められないストレスは破綻を招きますが、
受け止められるはずのストレスから逃れていては
成長しないどころか、どんどん弱っていきます。
ですから安易にストレスを取り除くというよりは、
どうやったらうまく対処できるかを考える方がよいでしょう。
具体的に何ができるか
こちらのコラムシリーズでは
再三申し上げていることになりますが、
具体的に何が出来るかは、やはり人それぞれ異なります。
しかし、共通して取り組むべき内容があるのも事実です。
肩こりに限りませんが、副交感神経を優位にする時間、
すなわちリラックスする時間、
つまり筋を緩める時間を積極的に
生活の中に組み入れることが重要です。
最近はマインドフルネスという言葉もよく使われますが、
要は出来るだけ何にも考えない時間を作る事です。
リラクセーション系のミュージックを流し、
好きな香りのアロマを焚き、室温を整えて、
目を閉じて深呼吸をするというのは、
都会でも出来る最高のリラクセーションテクニックです。
もちろんゆっくり入浴するというのもよいでしょう。
もっと良いのは自然に触れることです。
川のせせらぎや風の音や鳥のさえずりといった
無料のリラクセーションミュージックと、
草木の薫りに包まれてみましょう。
こういった習慣を週に1回が難しくても、
月に1回ぐらいは創ることをお勧めします。
対処法としては?
リラクセーションが大切であることは理解できても、
如何ともし難いこの肩こりを
とりあえず今すぐ少しでも改善したい
という気持ちがあるかと思います。
事実、早めにひとまず対処して楽になった方が良いです。
繰り返しになり恐縮ですが、
とは言ったものの対処法が人それぞれ異なるので、
あまり無責任なことをこちらへ書くことは憚られます。
しかしひとつだけ、
もしかしたら効果が出やすい対処法を
お伝えするとしたら以下の通りです。
①座った状態か立った状態で手の平を前に向けて腕を垂らす
②肘を曲げて指先で肩を触る
③指先が肩に触れたまま、
肘を斜め前方に肩のラインまで持ち上げる
④痛みのない範囲まで肘を持ち上げたら、
その肘をもとの位置へ下ろす
⑤③と④を繰り返す
⑥余裕があれば少しスピードを付ける
こうすることによって、
自然と肩甲骨が動きやすくなるかもしれません。
ただし個人差がありますし、
こちらのテクニックで解消されない
肩こりもあるかも知れあません。
何より、もっとやることがある可能性の方が高いですから、
あくまでもご参考までに。
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リモートワークが続いている……
美容関係の仕事で細かい作業からは逃げられない……
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