科学的根拠があるからほんとにやりましょう?後編
column
2021.06.29
- コラム
素朴な疑問から科学が生まれる
エビデンスとはこうしたらどうなるだろう?
という素朴な疑問に答えを出すためにうまれました。
特に人間を扱ったサービスや医療などでは、
個人差があるため、効果が偶然なのか、
本当にあるのか、ぱっと見わからないからです。
そのため、できるだけ個人差を
なくすようにデザインされました。
現実は個人差だらけ
しかし、人の身体は無数の個人差からなっています。
標準的な人はこの世にいません。
神経や筋肉、内臓から、食生活、仕事などが
複雑に絡み合っています。
個人差の影響をなくした科学の知識は、
一見シンプルで使いやすいですが、
自分に本当に使っていいのかと思いますよね。
ある種の限界があるわけです。
もちろん、その人の生活や人生の方向性もあります。
トレーナーや医者がいる理由
私が患者さんを診察している経験から、
同じ病気なら、全体の80-90%は
典型的であると考えています
仕事としては、ある意味ルーチンといえます。
しかし、残りの10~20%は、
予想外の状況だったり、非典型的だったりします。
実は、例外を目の前にしたとき、
“なんとなく”わかります。
実際、経験を積んだうえでの直感的な判断は、
結構正確だということが分かっています。
トレーナーや医者がいる理由の一つは、
直感によって、みなさんの個人差を素早く判断して、
サービスや医療行為などを
カスタマイズすることにあります。
時にはエビデンスと反することもあります。
個人差と科学的な知識を行き来して、
みなさんそれぞれの複雑な状況を
分析できることに価値があります。
ぜひ、そういう点でサービスや医療を
チェックしてみてください。
【顧問医師】