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心臓発作の恐怖

column

2021.10.16
  • コラム

心臓発作とは、不整脈

(脈のリズムが変わったり、異常だったりする)

が生じて胸が苦しくなることを

一般的に指しますが、

体験した人は死の恐怖を感じるそうです。

 

致死性不整脈の場合は、

ほんとに死ぬ一歩手前です。

AEDを使う状態のときですね。

今回は、心臓発作を

初めて体験した人に関する研究をご紹介します。

 

心臓発作の経験が人生を変える

アンケートに回答した人の50%以上の人は、

人生観に前向きな変化があったと答えました。

死の恐怖を感じるはずなのに、

そこからポジティブな変化を

感じる人が多いのですね。

 

以前コラムでお話しした、

心的外傷後成長PT(S)Gです。

つまり、トラウマのような出来事の後で、

ポジティブな教訓を引き出し、

生き方が変わっていく現象のことです。

 

前向きになって健康になる

さらに、この研究では、

発作から7週間後で、

この経験にプラスの側面を見出している人は、

8年後の再発または死亡の割合が低くなり、

そうでない人より健康状態が良かったとのことです。

これは本人の年齢や

症状の深刻さなどとは無関係でした。

 

心臓発作の恐怖から世界が変わる

僕はこういった研究とても好きですね。

死の恐怖を感じる瞬間というのは、

自分の今までの思い込みがぶっ壊れ、

世界を再構成する必要に迫られます。

生きている限りそういう経験は

どうしても避けられません。

 

成長しようとすること自体で、

本当に自分の身体が変化してくるというのは

なんとも希望のある

素晴らしい研究だなと思いました。

 

もちろんその過程で成長したとしても、

衝撃や悲しみといった感情はなくなりませんが、

良い面を見出すように自分の内面を変化することに、

目指すべき方向性が示されているように思います。

 

【顧問医師】

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