ブラック企業シリーズ②~過重労働と病気の(負の)スパイラル~
column
- コラム
過重労働と病気の(負の)スパイラル
W-GYMの顧問医師が現代社会の闇にメスを入れる!
「ブラック企業シリーズ」第2弾です。
病気でも仕事に行く?
ブラック企業での過重労働は問題になっていますが、
過重労働そのものの健康への害はもちろんとして、
病気になりやすくなっているのにもかかわらず、
いざ病気になると、
休もうとしなくなると言われています。
アメリカの調査で、
そもそもブラック企業も区別しないデータで、
成人1000人を調べたところ、回答者の62%が
病気でも出勤したことがあると答えました。
重症化するまで働く?
僕も研修医のとき、冬場は一晩で20人ほどの
インフルエンザ患者を診療していて、
なんとなく風邪みたいな症状が数ヶ月続いている中で、
熱もでないのでそのまま出勤していたことがありました。
病気が風邪などの自然治癒するものであれば
まだマシですが、病気によっては症状が
悪くなって重症化してからやっと休む
という状況も発生しやすくなると思います。
風邪に点滴、は意味がない
ちなみに、よく、ひどい風邪でも
点滴をして頑張って仕事に行ったとか
美談にしている人がいますが、
点滴=補液は風邪の治癒に対して
何の効果もありませんから、
しても意味はありません。
何故そこまでして働くのか?
これは僕の視点ですが、
病気で休んだら報酬を減らされるのではないか、
責任感や忠誠心が乏しいと思われるのではないか
などと恐れて休めなかったり、
これくらいでも仕事はできると思って
休まないのかもしれませんが、
体調が悪いときに仕事をすると
生産性が上がるはずがなく休むしかないので、
これは一種の思考のバイアスかもしれませんね。
1度休んでみては?
おすすめは、体調不良で休んでみて、
復帰した後周りの目を見てみてください。
別に問題ない場合もあるでしょうし、
もし万一周りが冷たかったら、
本当にそこで仕事を続けていくべきだろうか、
少し長期的な視点で考え直してみてください。
【顧問医師】