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音楽と患者(後編)

column

2022.04.30
  • コラム

前編では、音楽の効果によって、

病院での治療の不安や緊張、痛みが低減され、

患者と医療者間の緊張感も和らげる

という効果をご紹介しました。

 

詳しくはこちらをお読みください。

音楽と患者(前編)

 

音楽と患者(後編)

今回は後編として、音楽の沈静効果をご紹介します。

鎮静効果とは、ざっくりいうとぼーっとすることです。

 

実はこの沈静効果は薬でも引き起こすことができます。

よく麻酔をするときに使われます。

ある一定の鎮静度にするために必要な量は人によって、

あるいは状態によって違います。

 

ある研究では、局所麻酔で膝の手術を行うとき、

軽い鎮静状態になる鎮静薬の必要量を測定したところ、

音楽を聴いた時の方が、少ないことがわかりました。

 

僕個人としては、これは少し驚く結果です。

鎮静薬は劇薬です。

その使用量は少ない方が身体に負担が少ないので、

減らせられるなら減らしたいというのが本音。

これが音楽によって感覚的ではなく、

明確に効果が得られるということなのです。

 

さらに、この音楽は患者の裁量で

決められると良いという研究者もいます。

 

医学では鎮静効果はよく使われます。

麻酔の他に、閉所恐怖症の患者さんを

M R I(狭い筒の中に入る画像検査)で検査する時、

あまりの恐怖に鎮静薬を投与して、

ぼーっとする状態を作り出すこともあります。

 

以前一緒に働いていた上司が、

M R Iの検査を受けた時、

技師さんに頼んで検査中は

自分の好きな曲のC Dをかけてもらっていました。

音楽による鎮静効果が

なんとなく感覚的にわかっていたんでしょうね。

腑に落ちました。

 

ただ、患者さんには検査中の曲は

選べないようになっていたので、

役得と言ったところでしょうか。

 

今回ご紹介した様な極端な事例でなくとも、

心を落ち着ける為に音楽を活用するというのは

かなり効果が高いと言えそうです。

不安な日々が続いているとか、

少しイライラしているとか、

そういった場合は音楽を聴いてみると

いいかもしれませんね。

 

【顧問医師】

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