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パソコンのモニターと姿勢

2020.10.10

今回のコラムは顧問医師担当。

普段からパソコンやスマホを触る現代人

必読の内容となっております。

 

普段は毎日のように背骨のMRI検査を見ています。

MRI検査は身体を切った平面で映し出される検査で、

頭の先から足の指まで、あらゆる部位を撮影できます。

いろいろな部位ごとで検査は行われ、

その中でも多いのが脳と脊椎(背骨)です。

特に脊椎では、腰椎(腰の背骨)の画像を多く経験します。

 

年齢層が高いこともあって、

腰痛によるこの検査の大半は変形性腰椎症や

加齢性椎間板ヘルニアを合併しています。

本当に多いです。

検査を受けに来るほとんどの人は前者か両者を患っています。

もちろん加齢や、developmental canal stenosisと呼ばれる

脊柱管狭窄症といった背景もありますし、

腰痛は原因が複雑で未解明な部分も多いことで知られています。

 

今回は、我々の日々のパソコンでの作業による姿勢の悪さも

腰痛や頚部痛を誘発/悪化させているという内容です。

 

脊椎は横から見ると首で前に、

胸部で後ろに、腰部でまた前に反った構造をしていて、

なだらかなウェーブを描いています。

 

しかし、目線より低い位置でのパソコンのモニターがあると、

このウェーブが崩れ、首から腰まで後ろに

そったような姿勢になり、頭と首だけが前方に

突き出たような姿勢になります。

こうなると、背骨の間の椎間板の後ろの部分が弱くなり、

中の髄核と呼ばれるジェル状の物質が出やすくなり、

神経を圧迫する椎間板ヘルニアの可能性が

増大する事がわかっています。

またこれに、ねじれ運動が組み合わされると、

さらに増大するとのことです。

 

さらに、頭が前方に突き出たような姿勢になるため、

首の背骨とそれを支える筋肉に大きな負荷がかかり、

痛みがでたり、運動範囲が減少してしまったり

することがわかっています。

 

パソコンが普及してからもう20年ほど経ったでしょうか、

こういった障害が今後多くなってくるかもしれませんね。

 

ちなみに僕はひどい猫背でしたが、

まだ少し残っているものの34歳にして

色々工夫してかなり改善しました。

肩こりも消失しました。

 

ぜひモニターの位置などを調整して、

負担のかかる姿勢を矯正しましょう。

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