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O脚やX脚の改善に本当は何が有効か?

2020.11.5

いつもW-GYMのコラムをご覧頂きありがとうございます。

今回は代表トレーナーの前田が、

多くの皆様を悩ましているO脚やX脚の

改善方法について考察して参ります。

 

 

O脚やX脚って?

ご存知の方も多いとは思いますが、

念のため言葉の定義を整理しておきます。

 

簡単に言うと、O脚とは「気を付け」の様な姿勢を取った時、

両脚のくるぶしは付けられるのに、膝どうしが付かず

両脚がOの形になる状態です。

 

様々なメディアや専門家の記事や動画を見ると、

「内ももの筋肉が弱くて、外ももの筋肉が張っている状態」

と言われますね。

 

確かにO脚改善の対処法として、

外もものストレッチや、内ももの筋トレが

手段の選択肢として挙げられることは間違いありません。

 

反対にX脚とは、「気を付け」で膝どうしは引っ付くのに

くるぶしが付かない状態ということになります。

 

 

ストレッチや筋トレだけで改善されるか?

ひとつだけ専門用語を使わせて下さい。

 

「アライメント」とは「配列」を意味する外来語で、

「脚のアライメント」と言うと、

股関節、膝、足部の配列を意味することが多いです。

 

さて、O脚やX脚というのは、

その脚のアライメントが崩れている状態と言えるわけですが、

なぜアライメントが崩れてしまったのでしょうか?

 

例えば分かりやすくO脚を例にすると、

外ももが張って、内ももが弱いとします。

それは何故か?ということですね。

 

これは色々な原因が考えられるので、

実はこのコラム中に絶対解を見出すことは出来ません。

 

つまり、外ももが張ってしまう原因も、

内ももが弱くなってしまう原因も、

人それぞれだということです。

 

それでは元も子もないじゃないか!

と、思われるかもしれませんが、

これが現実なのです。

 

お仕事中の立ち姿勢や座り姿勢に問題があるのか、

歩き方に問題があるのか、走り方に問題があるのか、

今行っている筋トレに問題があるのか……

ひとつひとつ紐解いていかないと、

分からないことだらけなのです。

 

ですから、O脚改善を目的とするとされている

ストレッチや筋トレを行うことで、

一時的にはその症状が緩和されたとしても、

またぶり返すということになってしまうのです。

 

異常を引き起こしているのは、

それぞれ持っている動きの癖であることが多いですから、

動き方の再学習を適切に行っていかないと

望んでいる成果は出にくいのです。

 

これは脚のアライメントに関わらず、

身体の不具合全般に言えることですね。

 

本当に見立てが正しいのか?

引き続きO脚を例に話を進めますが、

本当に内ももが弱くて、外ももが張っているのでしょうか?

 

これも人それぞれなので、無責任なことは言えませんが、

恐らく外ももが張っているのは間違いないと思われます。

 

しかし、内ももに関しては少し事情が複雑で、

筋力が弱いからと言って、目一杯脚を閉じるような

内ももをターゲットにしたエクササイズだけを行って

意味があるかというと非常に微妙です。

 

むしろ、脚を閉じて内ももの筋肉を縮めるような

エクササイズよりも、適切に内ももを伸ばす

エクササイズを行う方がよい場合が

多いというのが、私の現場での肌感覚です。

 

しかもそれを可能であれば立位で行うのがポイントです。

何故なら立っている状態でのアライメント異常が問題ですから、

寝転がっているエクササイズでは不十分だからです。

最終的に上手く立てないといけませんし、

更にはその状態から動けないといけないのです。

 

加えて申し上げると、筋というのは

伸びると縮むように出来ていますが、

上手く伸びないと上手く縮みません。

 

もちろん、変に伸びすぎても上手く縮まないのですが、

要は適切な筋の状態でない場合は

適切な状態にせねばならないのです。

 

それを適切でない筋にただ力を加えて緊張させたところで、

よい結果に繋がるとは思えません。

 

他の部位を見たか?

脚のアライメントということを考えると、

膝から下、すなわちスネの問題もあります。

 

スネの骨もまた複雑な動きをしますので、

なかなか対処が難しい部位です。

 

それからその下の足部にも必ず問題があるでしょう。

 

どこかひとつおかしくなれば、

連鎖的に他の部位もおかしくなるのが人間の身体です。

 

脚のアライメント異常があれば、

もしかしたら背中や肩に変な緊張があるかもしれません。

 

この様に連関してみていくと、

脚のアライメント異常への対処を、

脚だけ見て脚だけに施しても、

その場しのぎにしかならないと見てよいでしょう。

 

結局は全体を整える必要がある

パーソナルトレーニングと聞くと、とりあえず筋トレ……

というイメージが強いかも知れませんが

(それはこの業界のイメージ戦略がマズイから)、

本当に身体を善くしていく為には、

身体全体を見渡し、鍛える前に整えて、

適切な動きを習得し、それからいわゆる筋トレに

移っていくのが理想です。

 

美脚を作る為であれば、

わざわざしんどい筋トレをしなくても、

もしかしたら身体調整の様な

気楽なセッションで事足りるかもしれません。

 

事実、今まで必死に重たいスクワットをしていた方が、

重りを持たないスクワットなどに切り替え、

正しい動きを習得され、身体全体を整えていったことで

O脚やX脚が改善されたという事例は多々あります。

 

正しい動きを習得すれば脚は勝手に綺麗になりますし、

気付けばヒップアップします。

 

結論、どうすればよいだろうか?

長々と読み進めて頂きありがとうございます。

最後に、どうすればいいかという結論を述べておきます。

 

悪いことは言いません、まずは分かる人に聴きましょう。

 

ネットの情報は場合によってはとても参考にはなりますが、

あなたに完全にマッチするかは分かりません。

 

体験でも構わないと思いますし、

まずは最寄りのパーソナルトレーニングジムや

パーソナルトレーナーを訪ねましょう。

 

時間的に、或いは経済的にそこに定期的に通うことが

難しくても、一度専門家にアドバイスを受けると、

ネット情報の受け取り方のレベルが上がります。

 

それで自発的に取り組みが進められるのであれば

お財布にも優しいですし、

時間的な負担も少なくて済みますね。

 

無理に継続させようとするジムほど

厄介なものはありません。

 

もし諸々の余裕があるか、

1人では続けて取り組めないという方は、

一旦期間を決めて週に1回でも専門家のもとへ

通う習慣を付けてみましょう。

 

何より、詳しくない領域のことで自分に合った情報を

ネットから探すのは非常に困難です。

 

私も偉そうに発信をしていますが、

全く専門外の分野(例えばバイオリンの弾き方など)を

ネットで調べたって絶対に理解できませんし、

間違った情報かどうかですら、判断できないでしょう。

 

もしバイオリンを弾きたくなったら、

バイオリン教室に通います。

 

パーソナルトレーニングとはそういうものなのです。

 

この記事に巡り合えた方の、

次なるアクションの参考になりましたら幸いです。

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