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思春期と睡眠~合理的でない行動の理由~

column

2021.05.22
  • コラム

思春期は危ないことをしがちだが

お子さんがいる方はよくわかるかも知れませんが、

思春期には合理性に欠けた行動をよくとります。

僕も、今では医者ですが思春期の頃は

戦艦や核兵器に異常に詳しくなったり、

生徒会で次々とルールを廃止し、

斬新な改革を起こして先生と毎週喧嘩していました。

不良行為はしませんでしたが、

大人からは頭がイカれていると

思われたに違いありません。

 

実は、思春期は脳の発達の途中

であることが分かっています。

思春期に大きな役割を果たしているのが

深い睡眠(ノンレム睡眠)です。

動物実験から、深い睡眠は増えすぎた

脳のネットワークを整理する

総仕上げを行っています。

 

その睡眠の深さが変化するタイミングは、

合理性をつかさどる部分(前頭葉)が一番遅く、

いわば脳の中では子供のままの脳と

大人に発達した脳が混在した状態になっています。

もちろん、睡眠だけの影響ではありませんが、

大きな影響があると考えられています。

 

夜更かししないで寝なさい?

思春期の子供がよく眠れなくて

困っていることは結構あります。

 

その理由は2つあります。

 

それは睡眠のリズムが変化することと、

学校が始まる時間が早すぎることです。

 

思春期になると、

脳の中のリズムをつかさどる部分(視交叉上核)

の時計が早く進み、両親のリズムを追い越します。

そうなると、夜遅く寝て朝遅く起きることになります。

 

そもそも、学校のスケジュールも大人のためのもので、

子供に合わせてのものではありませんよね。

こうして、朝両親が腹を立てることになるのです。

 

夜更かしに意味があるかも

大人よりたくさんの睡眠を必要とすること、

睡眠をとる時間が大人とずれていることを、

大人は理解していません。

 

では、なぜ夜更かしが起こるかというと、

親だけ数時間だけ遅く起きていることで、

親から独立した状態に変わることができるから、

という研究者もいます。

 

親の保護から完全に離れるわけではなく、

一部離れるという経験をさせてくれるわけですね。

 

僕の考えでは、この生物学的な特性は、

怒っても仕方なく、親が受け入れるしかありません。

むしろ成長に合った眠りを

進めたほうがいいかもしれません。

 

【顧問医師】

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