自宅トレーニングが上手く行かないわけ
column
- コラム
コロナ禍における外出の自粛や、
リモートワークへの切り替えにより、
自宅で過ごす時間が増えたという方も多いでしょう。
相変わらず情勢は厳しく、
この様な状況はまだまだ続くと見る専門家も多いですし、
私たちも新しい生活様式下において、
工夫して生きていく必要があります。
そんな中で、
W-GYMからは常々発信していることですが、
免疫力の低下を防ぐ為にも、
仮に在宅時間が多かろうと、
太陽の光を浴び、適度に運動をし、栄養を摂って、
しっかり眠るという習慣は大切にしましょう。
太陽の光はカーテンを開ければ浴びられますし、
その光を浴びれば体内時計が整い、
概ね半日後には眠気が訪れるはずです。
しかし、運動となると少し事情が異なります。
多くの方は、自宅でのトレーニングなんて
「やる気が起こらない」
となられることでしょう。
動かねば食事にも悪影響が懸念されます。
これは大きな問題です。
しかし、無理矢理やる気を引き起こす気合なんて
あるわけないですし、そもそもそんな気合と根性だけで
取り組むトレーニングが長続きするとも思えません。
今回のコラムではそんな
自宅トレーニングについて考察していきます。
執筆:代表トレーナー
そもそも自宅というのは何の為にあるでしょうか?
あまりにも当たり前のことですが、
この点を理解する必要があります。
自宅とは、休む為にあります。
コロナ禍以前に、
既に自宅でお仕事をされていたにしても、
自宅兼オフィスという形で
その場が存在しているはずですし、
自宅とはその人にとっての
最大のサンクチュアリであるべきです。
ですから、自宅兼オフィスとして
そのスペースを利用されている方でも、
寝室と一家団欒する部屋とお仕事をされるエリアは、
ドアで仕切られているか階層が違うなど、
ある程度明確に分けておられるはずですし、
小さなお子様がおられて子育てをしながら
在宅ワークをされている方も、
それが実現可能かどうかは別として、
出来れば育児と仕事は分けられればいいなと
思っておられるかもしれません。
つまり、休む空間と働く空間は
分断されていることが理想なのです。
ですから、付け焼刃でリビングや寝室に
リモートワークスペースをこしらえた方は、
一気に仕事の質が低下しているかもしれません。
考えてみれば当たり前です。
仕事をバリバリにしているオフィスに、
テレビやソファやフライパンがあるなんて
おかしな話ですから。
そう考えると、自宅トレーニングに
いまいちやる気が起こらないという現象も、
当然のこととして受け止める事が出来ます。
何故なら、自宅は休む為にあるのですから。
もともとホームジムセットなどをお持ちだった方は、
空間の分断がうまく出来ているからこそ継続して
トレーニングに取り組めているのではないでしょうか?
中には強靭な精神力で周囲の状況がどうであろうと
トレーニングに没頭できる人もいるかも知れませんが、
それは一般的ではありません。
ただの凄い人です。
ジムに、テレビやソファやフライパンが
あったらおかしいのです。
あってもいいですが、
トレーニング中には見たくありませんね。
自宅トレーニングが上手く継続できなくて
お悩みの方はハッとされたのではないでしょうか?
本気で自宅トレーニングを習慣化するなら、
その為に環境を整備する必要があったのです。
最も簡単な方法の例としては、
スクワットをするなら壁を向いて出来るようにするとか、
エクササイズマットの上で(滑らない様に留意して)
腕立て伏せをするとか、
視覚的に「自宅っぽさ」を排除し、
せめてもの「ジムっぽさ」を演出するとよいでしょう。
それから、誰も見ていないからと寝間着で実施するのも
やる気を起こさせない理由のひとつです。
ウェアはワークアウト専用のものに着替えて、
終わったら部屋着に着替えるなど、
気持ちの切り替えとなる行動を取りましょう。
髪型を変えるとか、帽子をかぶるとか、
場合によっては室内シューズを履く
というのもよいかもしれません。
理想を言えばジム専用ルームを作るのが良いですが、
一般的にそんな余裕は物理的にないでしょうし、
お金も構築する時間もかかりすぎるので、
特段オススメというわけではありません。
ただ、もし部屋が余っているというのであれば、
機材のあるなしに関わらずトレーニングは
その部屋ですると決めるのが良いでしょう。
その部屋に「〇〇ジム」と勝手に
名前を付けるのもいいかもしれません。
多くの方は、付け焼刃のリモートワークスペースの様に、
「とりあえず」といったマインドで
自宅トレーニングを開始しがちです。
しかし長続きしない方が多いのは、
その「とりあえず」のマインドにある可能性は
非常に高いですね。
いろいろ工夫しても自宅での
トレーニングが上手く行かない場合は、
それは自分には合わないと手法だと
諦めてしまうのもひとつですし、
それによって自分で自分を責める必要は
まったくありませんので、ご安心ください。
自宅でのトレーニングが性に合わない場合は、
やはり場所を変えることが一番です。
パーソナルジムであれば三密を避けることができますし、
感染のリスクは低いと考えられます。
また大型のジムでも緊急事態宣言後は
過剰と言っていいほど感染症対策を
講じておられますので、
それほど心配する必要はないのではないかと思います。
話が戻りますが、
最もよくないのは全く身体を
動かさなくなることによって
免疫力が低下することです。
全く外に出ないというのは
あまりにも動物的ではありませんね。
環境や気持ちの切り替えを上手く行って、
適切な運動習慣を身に着けていきましょう。