こちらのホームページにお越しの皆様の中には、

ダイエットについてお調べになっているうちに

辿り着いたという方も少なくないかもしれません。

ここから先は、そんな皆様には申し訳ないことを

書いて参りますので、不快感を覚えた方は

そっとこちらのページを閉じてください。

執筆：代表トレーナー

筋トレでは痩せない！

「筋トレ」というのは正しい言葉ではありませんが、

市民権を得ている一般用語として本文で使用します。

定義としては、筋に刺激を加えるエクササイズ

ということにしておきます。

辛気臭いですが、「痩せる」というのも

一般用語化しているので本文で使っていますが、

本来「痩せる」は「痩せ細る」といった具合に

病的な意味合いのある言葉です。

しかしあまりややこしくなっても良くないので、

今回のコラムに限っては、

「痩せる」とは体脂肪量を落とすということを

意味する言葉としておきましょう。

言葉の定義づけが済んだところで、

いきなり結論から入っているわけですが、

筋トレをしても痩せません。

何故なら筋トレは筋を刺激するエクササイズであって、

体脂肪に直接関係のある行為ではないからです。

確かに筋トレをするとエネルギーを消費しますし、

筋量が増えれば基礎代謝量が高まると言われています。

だから、身体に蓄積されている脂肪がエネルギーとして

使われて痩せるという理屈なのでしょうが、

筋トレで使用したエネルギー量を悠に上回るカロリーを

摂取すれば意味がないというか、

痩せることが目的の人にとっては

あまり望ましくない結果になるでしょう。

それから、筋量を増やすことはとても努力がいることですし、

増えたところで思っているより基礎代謝量は増えません。

ですから、筋トレをすることが、

すなわち痩せることに直結するかというと、

答えはNOであると述べておきましょう。

痩せるなら食事の見直しが最も大切かつ、

手っ取り早い方法です。

筋トレをしながら食事制限は危険

筋トレをする時には、その活動のエネルギー源として

糖質が使われます。

もちろん脂質も使われますが、

重要なのはまずは糖質が使われるということです。

糖質は脳のエネルギー源でもありますし、

非常に重要な栄養素です。

もうご存知だとは思いますが、

糖質は炭水化物を構成するものであって

米やパンや麺などの主成分です。

筋トレをする人はこの糖質がなければ力が出ませんし、

頭がボーっとすることになり、

安全面から見ても非常に危険です。

栄養をやけに削って筋トレをすることは、

命を削っていることと同じだと思ってください。

そこまでして痩せねばならない理由などありません。

もし、そこまでして痩せなくてはならないというのであれば、

納得する理由をご提示願いたいものですが、

やはり命と引き換えに減量するなんて馬鹿げているので、

それは別のジムへ行って頂くことになります。

（受け入れてくれるジムは危うい）

痩せたければ全体を見直すべし

もし本当に肥満なのであれば、恐らく食べ過ぎているか、

食べているものが悪いという状態に加え、

運動不足であるのでしょう。

（ただし薬の副作用等特殊な事例があるので、

この場合は医師にご相談を）

ということは、食事だけがダメとか、

運動してないからダメとか、そんな一元論ではなくて、

もっと全体を見渡す必要があるのです。

それは身体面だけでなく、精神面も含めた全体像です。

しかも食事にしても運動にしても、

良くない習慣が身についているのですから、

それを一気に変革するのはあまりにも労力が必要ですし、

どうせそれは長続きしません。

W-GYMのコラムでは頻繁にご紹介していますが、

ひとつずつ出来ることをやっていくしかないのです。

しかも苦痛なく納得して取り組める範囲で。

それなのに、いきなり食事をガラッと変えて、

今までやったことがない筋トレをスタートさせるなんて

狂気の沙汰です。

それが出来る気概があるのなら、

今頃太っていない可能性の方が高いですから、

ある意味でそういった自分の弱さを素直に受け止めて、

出来ることから始める方が得策だと考えています。

筋トレって意味ないの？

こういう話をすると、

「じゃあ筋トレなんて意味がないんだね」

と言い出す人がいます。

辛辣かもしれませんが、

そんな思考だからダイエットに失敗するのです。

筋トレに直接的な痩せる要因が少なかったとしても、

出来る範囲で取り組める運動を生活の中に

組み入れていくことには大きな意味があります。

自分の身体を知ること、それを感じること、

そして自分の意志で動かすこと。

その過程で身体の状態が整っていくことで、

並行して心の状態が整っていくというのは、

人生においてとても価値があります。

それから「筋トレ」という言葉の定義を

思い出して頂きたいのですが、

筋に刺激を与えることが筋トレだとすると、

それは別に重たいものを持つとか、

やたらと息が上がるようなことをする必要が

ないことも分かります。

私の感覚で言えばヨガだってピラティスだって、

ある意味ではストレッチにしたって、

筋トレの一種と呼べる側面が多分にあります。

筋トレで最も大切なことは、

ボディビルダーの様な身体にすることではなく、

心身の状態がより善くすることです。

特に心が大切です。

心が整ってくれば食事のチョイスは繊細になりますし、

要らないものを食べなくて済み、

本当に身体が欲しているものを食べるようになります。

だから筋トレに意味があるとかないとか、

そんな短絡的な話ではなく、

やはり全体を見るという思考が大切になってくるのです。

痩せないといけないは嘘

センスが高まってくれば恐らく気付ける話ですが、

誰かに言われたからとか、

テレビで見た人がやっていたとか、

SNSで話題だとかそんな理由で

ダイエットに取り組む必要なんて微塵もありません。

誰の意志で取り組むの？

というとても大切な部分が欠けているので、

そのモチベーションは非常に脆弱です。

誰かの為に何かをするにしても、

その原動力は自分の意志であることが理想です。

あまりにも外的な要因に頼ったマインドで

取り組むダイエットは長続きしないどころか、

結局気を病んでしまいます。

それならダイエットなんてしない方が幸せです。

筋トレの直接的な効果

筋を刺激することで、筋の状態を整える事が出来ます。

例えばやたらと張ってしまっている筋の緊張を解いたり、

上手く活動していない筋に刺激を与えて、

筋本来が持つ弾力を取り戻すことで、

スタイルを整えることが可能です。

計量のあるスポーツを除けば、

スタイルがよくなれば問題ないはずですから、

私はそういった意味で見え方というか

魅せ方を大切にしています。

スタイルが崩れていると感じている方は是非筋トレ

（＝筋への刺激を行う何らかの運動）

を取り入れてみて下さい。

それはただ痩せるだけという短絡的な話ではなく、

あなたの人生を豊かにする可能性を秘めた

崇高な行為だと考えています。