音楽の副作用
column
- コラム
ここ最近のコラム「音楽シリーズ」では、
音楽の実用的なメリットを紹介してきました。
今回はあえて音楽のデメリット、
副作用をご紹介します。
音楽は良くも悪くも大きな力を持っているのです。
音楽の力は良い方向で使えるようにしたいですね。
副作用を知っておくことで、
より適切にこの力を使えるはずです。
音楽の副作用~うつの場合
うつ病、または、抑うつ傾向になっている人の場合、
音楽がその症状を悪化させてしまう可能性があります。
しかもこのような場合、自分では気づかないまま、
うつの状態を悪くさせるような形で、
利用しがちになってしまいます。
つまり、悲しみを感じる曲をわざときいて、
自分を否定するような思考のループを促してしまうと、
症状が悪化してしまう可能性があるということですね。
しかも、悲しげな曲を他者と聞いて
自分を否定する思考のループを、
一緒に生み出してしまうことも多いと言います。
これは結構みなさん感じるところが
あるのではないでしょうか。
うつ病ではありませんが、私にも経験があります。
音楽の副作用~依存症の場合
なんらかの依存症を持っている場合、
音楽によってその行動を引き起こしてしまう
可能性があります。
例えば、ある音楽が薬物使用の記憶と結びついていて、
音楽を聞くと薬物のことが思い出されるといった時に、
再発するリスクが高くなります。
つまり、音楽は、よくも悪くも
記憶を鮮明に呼び起こすことができる
キーみたいなものなのかもしれません。
私は苦しかった時代よく聞いていた音楽は
聞かないようにしています。
タイムスリップしたような感覚になりますね。
これが音楽の不思議な力なのかもしれません。
これは実践していないので、なんともですが、
何か依存的な行動をやめた人にとっては、
当時の音楽を聞かないようにするというのも
一つの予防策になり得るかもしれませんね。
【顧問医師】