仕事の自由度
column
- コラム
新学期が始まりましたね!
新社会人の皆様は希望と不安を胸に
新たな日々を過ごされていることと思います。
また新卒の方でなくても想いを新たに
されている方が多いのではないでしょうか?
しかし「ブラック企業」に代表されるように、
どうも希望を持てそうもない職場が存在するのも
また事実です。
今回のコラムではそんな仕事の闇に迫ります。
楽すぎる仕事も害!
こちらのコラムでは以前からブラックな仕事に対して
警鐘を鳴らしてきました。
社会的にも言われるようになって久しいことですが、
長く拘束される仕事は、
脳卒中や心疾患にかかりやすくなり、
早い死亡のリスクが上がります。
では、逆に楽すぎる仕事はどうでしょうか?
これも実はあまり良くありません。
イギリスの公務員を対象にした研究によると、
組織内のランクが最も低く、
あまり重要な仕事を行わない人の方が、
ランクが高い人に比べて、
死亡率が2倍高かったということです。
楽すぎる仕事は逆に体に悪いのです。
楽すぎる仕事実例集
これについては私も経験があります。
健康診断の結果を、プリントされた書類に基づいて
読み上げるだけの仕事をやったことがありますが、
破格の時給だったにも関わらず、
ストレスで耐えられなくなってやめてしまいました。
3時間の拘束時間で実質40分ほどしか
仕事していませんでした。
また、これも破格の給料の仕事でしたが、
患者が全く来ないことがあり、
仕事中アイスを食べながら雑談をして、
雑談に疲れたら昼寝するだけになっていました。
これは週に1回だけですが、かなりきつかったです。
仕事から何を得るのか?
その給料でそんなに楽なのは羨ましい!
と思われるかもしれません。
それが心地いいというのは、
時間を切り売りしてお金を得るだけなら
それでも問題ないのかも知れません。
すなわち仕事とお金が交換になっているだけで
よいならそれでよいということです。
その価値観を否定するつもりはありませんが、
仕事からはお金の他に経験が得られます。
でも暇すぎる仕事はそれが得られないばかりか、
仕事の裁量をも奪われてしまっています。
仕事をしようと思っても仕事をする自由がないのです、
やることが何もないから……。
仕事を選ぶ自由!
仕事をしすぎても体を壊すし、
仕事をしなさすぎても体を壊してしまう。
仕事とうまく付き合っていくのはなかなか難しいです。
どちらにも陥らないようにするには、
結局仕事を選択する自由を持つ必要があります。
仕事を選べる仕事に就いた方が良いと思います。
仕事が多すぎても少なすぎても選べる自由がないと、
健康を害してしまいます。
もし今、よく分からない不調を抱えていなくても、
今後そういったものに襲われてしまった時は、
仕事の内容に問題ないかを確認できるように
しておくとよいかもしれませんね。
何はともあれ新生活は体調を崩しやすいものです。
うまく休んで元気に過ごしていきましょう。
【顧問医師】