プロテインを飲むタイミング
column
- コラム
いつも大阪堀江のパーソナルジムW-GYMの
コラムをご覧頂きありがとうございます。
今回のコラムは代表トレーナーの前田が担当します。
テーマはずばりみんな大好きプロテインです。
これから筋トレを始める人はもちろんのこと、
既にワークアウトを習慣化していて
プロテインを摂取しているという方も是非お読みください。
プロテインとは何か?
プロテインとは、直訳すると「タンパク質」のことです。
英語ではProteinと表記し、
頭文字の「P」とだけ表記されることもあります。
タンパク質を多く含む食品は、
肉、魚、卵、大豆製品などで、
これらが筋肉のみならず、爪や髪の毛、
その他身体をつくる材料となるとされています。
一般的に言われているプロテインとは、
ドリンクだったり、粉(結局水等で溶かしてドリンクとなる)
だったり、スナックだったり、
摂取しやすい形状でデザインされています。
摂取しやすさとは何か
先に述べたドリンクや粉のプロテイン製品が、
肉や魚といった食材と比べて優れているのは、
その吸収力にあります。
一般的に食材は、口から入り、咀嚼(噛むこと)して唾液で分解し、
食道を通って胃に入ります。
胃に入った食材は胃液で更に消化され、
ドロドロのお粥状にされます。
このお粥状になったものが、
小腸で吸収され、そこから全身へと運ばれていきます。
(※細かい話は省略している)
この口から入って小腸で吸収される一連のプロセスは、
ドリンクにしておくと咀嚼する必要がなくなり、
胃でお粥状にする必要がなくなります。
つまり、消化吸収を早く済ます事が出来ると言った点で
プロテインは優秀であり、重宝されているのです。
摂取タイミングの罠①
「トレーニング直後30分後にプロテインを摂取しましょう」
ということが言われます。
これを「ゴールデンタイム」と呼ぶ人もいます。
確かにトレーニングの直後30分以内は
栄養素を吸収しやすい状態だと考えられていますが、
まずここで注意が必要なのは
「吸収しやすい状態」にあるだけで、
「口に入れるタイミング」として
適切な時間帯ではないということです。
プロテインドリンクの消化吸収プロセスが速いとは言え、
流石に飲んだ瞬間に小腸に届くわけではありません。
もしそうであれば、あなたは飲み物を口にして
飲み込んだその瞬間に栄養を吸収するという、
ビックリ人間並みの能力を持ち合わせていることになります。
個人差がありますが、流石に1時間ぐらいは
かかるだろうと言われていますので、
トレーニング直後にプロテインを飲んでいては
時すでに遅し……といったことになりかねません。
ですから、プロテインはトレーニング終了時刻の
1時間前には摂取しておくのがよいということです。
摂取タイミングの罠②
「ゴールデンタイム」が本当に
トレーニング直後30分という限られた時間しか
設定されていないのか?
ということも考える必要があります。
身体の研究というのは日々新しいことが提唱されますから、
どのデータを信じるべきか悩むところではありますが、
この「ゴールデンタイム」と同様の時間は、
実は24時間持続するとも言われているのです。
こう考えると、もはやプロテインを飲むタイミングなんて
細かく気にする必要はなくなってきます。
私の感覚でも、
「そこまで厳密に時間管理をして摂取する必要があるか?」
と思います。
わざわざ時間を計ってサプリメントを摂取するなんて……
そんなの面倒くさいですし、
どうでもいいと思ってしまうのは私だけでしょうか?笑
そもそもそんなに飲む必要があるか。
繰り返しになりますが、
プロテインとはタンパク質のことであって、
一般的には肉や魚や大豆製品から体に取り入れる事が出来ます。
そして、その消化吸収のプロセスはゆっくりと行われます。
ということは、
トレーニングする前に食べた普通の食事や、
前日の食事、はたまたその1週間、1か月で
どれだけのタンパク質を摂取しているかを、
何となく知っておく必要があるでしょう。
その日の食事がその日のうちに全て吸収されて
全て体内で使われるわけではありませんし、
トレーニングをする日だからと言って
せっせとプロテインを飲むのではなく、
普段からちゃんとした食事を食べておく必要がある
ということです。
ボディビルディングの試合に向けて身体を作るとか、
その他スポーツに励んでいて一般的なライフスタイルの方よりも
筋を酷使する生活をしている場合は、
タンパク質の摂取を増やさなければならない
という事情がありますが、健康の為にジムに通う方が、
そんな人たちと同様に
せっせとプロテインを飲みまくる必要はない
と言っていいでしょう。
例えば極端に食が細いとか、
消化吸収に関わる器官の機能が低下しているような場合や、
お仕事の都合でランチタイムが十分に確保できない場合などは、
プロテインドリンクの恩恵は非常に高いと考えられますが、
それでも生命維持に必要な栄養素はまず糖質ですから、
優先順位が間違っています。
極端に言えば、こういった場合はプロテインではなく、
ブドウ糖(身体や脳を働かす為のエネルギー源)
を摂取する方がよいのです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
プロテインというのはタンパク質のことであって、
身体を作る材料になりますが、
厳格に摂取タイミングを決めてサプリメントから
摂取しようとするのが重要なのではなく、
まずはちゃんとした食事を摂る様に心掛けることが大切です。
ボディビルやハードなスポーツに励む場合は、
一般人よりもタンパク質(その他栄養素も同様)
の摂取量を増やす必要がありますが、
そうでなければ無理してがぶがぶ飲まなくてもよいということです。
まず、自分のライフスタイルや運動量、
そして食事内容を顧みるところから始めましょう。
そして、
「とりあえずプロテインを飲みましょう」
と言ってくるトレーナーやジムは、
サプリメントの売上で収益を高めたいだけ
……かもしれません。