10代の健康が将来の成功につながる
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- コラム
お子様を育てておられる方は、
「幸せな人生を送ってほしい」
と願っておられることでしょう。
幸福を決定づける因子は様々ですが、
それには「頭の良さ」も含まれるとされています。
頭の良さの指標は有名な「IQ」ですが、
それは遺伝の影響が大きいとされてきました。
しかし、実はそれよりも健康状態が
大きくIQを左右するかもしれない
という研究結果があります。
今回はそんなデータをもとに、
10代の子供が成人後も幸せな人生を
送る為に何をすべきかを考察していきます。
頭の良さはある程度きまっている?
頭の良さの指標とされるのが有名なIQです。
IQの平均は100とされています。
従ってIQが100を少し超える人は、
頭がかなりいい部類とされています。
しかし、IQを「上げる」のは難しく、
多くは遺伝子で決まっているといわれていました。
学校に通うこと自体もIQが上がると言われています。
一方で、マルチタスクをしたり、
自分と他人を比べたりすると、下がってしまいます。
遺伝子より健康状態?
IQは遺伝よりも健康状態のほうが
影響しているという研究結果があります。
以前、「運動をすると頭がよくなる」
というテーマでコラムを書きましたが、
近い内容ですね。
スウェーデンでの研究では、
軍隊に入隊した120万人の男子に調査をしました。
その中には一卵性双生児(遺伝子が同じ双子)
が約1300組含まれていました。
子供の認知能力とIQは遺伝子よりも
特に心臓、血管系の健康状態のほうが
知能テストに強く影響していることがわかりました。
10代の健康状態は人生を左右する
10代健康状態はその後の人生の幸福度も決めます。
スウェーデンの10代の人を対象にした研究では、
健康状態の点数の高い人は、成人後の教育レベル、
社会的および経済的地位も高い傾向が
あったということです。
10代の子どもの不調に気づいてあげることは、
その子の人生にとって大事だということがわかります。
10代は心身共に不安定な時期でもありますし、
時としてその言動や行動に苛立つこともあるでしょう。
しかしその繊細な時期をなるべく健康に過ごすことが、
将来にとって非常に大きな財産となるかもしれません。
子どもたちの将来とはまさにこの世界の将来です。
ぜひ健康状態をこまめにチェックしてあげてください。
【顧問医師】