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トラウマを生きる力へ変換する人たち

column

2021.01.12
  • コラム

トラウマはありますか?

人間誰しも少なからず

トラウマを抱えていることでしょう。

トラウマによってチャレンジする気持ちが

持てなくなっているなんてことも

珍しいことではないことと思います。

 

学校体育がトラウマで運動が苦手になった

という方も多いと感じます。

しかしトラウマとはどうしても

克服できないものなのでしょうか?

 

今回のコラムでは

トラウマを生きる力へ変換する人々

感情に迫ります。

 

PTSDという苦しみ

自分の命やほかの人の命にかかわることが

わが身に降りかかったとき、強い恐怖を感じ、

心的外傷後ストレス障害がおこります。

PTSDと略されます。

これにより、不安や緊張が続いたり、

眠れなくなったり、フラッシュバックしたり、

メンタルに重大な影響が出て

苦しんでおられる方がいます。

 

PTSGという成長

しかし先に述べた様な恐ろしい体験の後に、

一定の割合で、そこから人生に対する

とらえ方を変えて、それまでよりも幸福になったり、

人生に感謝したり、人生の意味を考え直して

成長する人たちがいます。

 

心的外傷後ストレス「成長」といって、

PTSGと略されます。

 

ある意味人生を破壊されるほどの体験、

死というタブーを目の前にしたときにも、

人間は成長できるとは、

なんとも救われる事実ではありませんか。

 

それには、例えば災害後の慰霊祭などに

参加する人と相関があります。

出来事にまつわる記憶を積極的に思い出したり、

反芻が促進させていることが

否定できないとの考察もあります。

 

辛い経験をした方の言葉

僕の友人にも、

若くして癌になった方が何人かいます。

そういう人たちは口々に、

「自分の身体に対する見方が変わった」

「見える世界が変わった」

とおっしゃいます。

 

僕も接した患者さんから幾度となく

そういうセリフを聞きました。

特に僕の経験では

「自分の身体を大切にするようになった」

という人がほとんどです。

 

感情のシェアが考え方を変える

ここからは僕の考察ですが、

そういう人たちの体験を聞いて

感情を共有することによって、

それを体験していない自分の考え方も

変わる可能性があります。

 

いろいろな意味でつらい体験とは

無駄にはならないと考えられます。

 

執筆:顧問医師

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